暗号資産は依然として「怪しい」というイメージを持たれがちです。その背景にある事件やリスク、そして法規制の最前線について、弁護士と会計士の視点を交えながら対談・解説。さらに、独自のマイニング技術と特許戦略で新しい資産形成の道を開く、しるし株式会社のサービス内容と将来展望に迫ります。
坂井 貴志
フォーサイト総合法律事務所のパートナー弁護士として、企業法務全般にわたる豊富な経験を有する。特に、IPO・ベンチャー法務、M&A・組織再編、そしてIT・知的財産(IP)法務を専門。スタートアップや中小企業の成長を法務面から支援することに情熱を注ぎ、特許庁や中小企業基盤整備機構の専門家も歴任。
詳しく見る鳥海 一哉
株式会社BBWave代表取締役。監査法人で、消費者金融業や金融機関他の会計監査経験時に金融工学を学ぶ。メーカー系リース会社の財務部に転職し、金融デリバティブ取引のディーラーを経験。独立後はオリジナルコンテンツ『五角錐経営プログラム』をベースに、経営コンサルティング業務を展開。攻めと守りのバランスを重視したアドバイスが特徴。
詳しく見る櫻田 学
20年以上金融業界に携わり、証券会社での為替取引業務や仮想通貨取引所の立ち上げを経験し、2017年にWeb3とloTで新たな価値を創出する、しるし株式会社を設立し代表に就任。暗号資産のユーティリティを増やし社会へ普及させていくため、ハードウェア領域に特化した事業に注力。
詳しく見る詐欺的なリスクを回避し、堅実に投資を始めるための基本姿勢について、アドバイスをお願いします。
投資の基本中の基本ですが、自分の目で確かめ、小さく始めてみることです。いきなり大きな金額を投じるのは非常にリスクが高い。まずは自分で理解できる範囲で、スモールスタートを切るのが正しいスタンスです。
経営陣がしっかりしており、信頼できる実績があるか
暗号資産交換業者であれば、金融庁のサイトで登録情報を確認できる
実際に提供している商品やサービス、技術が存在するか
ホワイトペーパーなどで、事業内容が透明性を持って開示されているか
一番大事なのは、やはり「誰がやっているか」です。特に金融商品や資産運用に関わる事業であれば、金融系のバックグラウンドがある人間が運営に関わっているかどうか。知識と経験を持った人が経営していれば、それ自体が大きな信頼要素になるでしょう。
御社はマイニングに関する特許も押さえているとのことですが、その戦略について教えてください。
弊社の特許戦略は、サービスやビジネスに実際に使えるものを特許化するという考え方です。模倣品の出現を防ぎ、ビジネスを守るための防御として特許を取得しています。WEB版には管理サイトには、特許技術を用いた独自の機能が搭載されています。
しるしグループの製品やサービスの売上の一部を採掘対象コインの買い上げに使用
ネット証券よりも強いセキュリティを持つ3種類のログイン方式
マイニングで発生したコインを原資として、投資信託のように毎月自動的に運用する特許技術。
マイニング報酬と運用益の両方で資産が増える。
これだけ特許を押さえて、自社で完全に設計・開発しているマイニングメーカーは国内ではほとんど存在しませんね。
これまでの実績はいかがでしょうか?
9万円(税抜)の商品について、ご購入から2年半の実績で利回りは359%、約32万円のコイン評価額となっています。電気代もすべて含まれ、費用は年間の保守料(製品価格の約12%)のみです。
税務上の取り扱いはどうなりますか?
このマイニングマシンは単独で動くため、10万円程度の部品としてそのまま費用計上(即時償却)が可能です。節税効果が期待できます。
コインを受け取った場合は原価0の売上扱いとなり、法人なら売上、個人事業主なら所得として計上し、課税対象となります。あくまで償却を活用して新しい事業を行うための商品です。
最後に、購入を検討している方へ、リスクについてまとめていただけますか?
市場で取引されているため価格が変動します
参加マシンが増えると、1台あたりの付与数量は減る傾向があります
民間企業のためありますが、「プルーフ・オフ・リザーブ(資金準備証明)」の仕組みで、
万が一の際も備えとして一定程度カバーしています
非常に理解しやすかったです。投資は自己責任ですが、自分で情報を取って判断することが大原則です。その上で、明日ではなく、2年、3年、5年と長期で見ていった時に、大きく可能性を感じて判断することが、この商品の楽しみ方だと思います。
暗号資産が「怪しい」と感じられるのはなぜでしょうか?実体がなく、インターネット上のデータに過ぎないという点で、多くの人が漠然とした不安を感じています。
はい。実際、暗号資産を巡る主な事件や問題は、その実体が見えにくいことにつけ込んだ詐欺が多く、大きく3つに分類できます。一つは、本来登録が必要なのに無許可で行う無登録営業。二つ目は、「必ず儲かる」といった誇大広告や虚偽表示です。そして、最も悪質なのが、新規の出資者のお金を既存の出資者に配当として回すポンジスキーム(詐欺的な自転車操業)です。
ポンジスキームのように、仕組みが複雑で実態が見えにくいものに、特に騙されやすいのは、どのような人でしょうか?
やはり、自分の頭で考えずに、言われたことに鵜呑みにしてしまう人は非常に危険です。投資を行う際には、提供されている情報、例えばホワイトペーパーや監査情報などを、自分で確認し、そのビジネスの仕組みを理解しようとする姿勢が不可欠です。